【5、6ヶ月から始める】離乳食の始める手順と気をつけること ~いつ、何を食べたらよいのか?~
赤ちゃんが生まれて、喜びと幸せに包まれいる反面あっという間にすぎる、子どもの成長と共に
どうすればいい?と子育てに不安を覚えることもあるかと思います。
そんな不安の中の1つに、離乳食があると思います。
その離乳食について、発達と時期に沿ってどんな物を食べて、どんな支援が必要なのかを載せていきたいと思います(^^)
離乳食を始める前に知っておきたいこと
少し長い内容なので、離乳食開始の具体的な内容が知りたい方は、サクッと下の離乳食の進め方の目安までとばしてください(^^)
ただ、大切な内容なので離乳食に関する知識がまだ全くない初心者の方は、一読をオススメします。
離乳食は、おおむね5、6ヶ月ぐらいから開始し、12〜18ヶ月までに完了を迎えるというのが基本的な目安となります。
離乳食を始めるタイミングの目安として、首が座り、支えがあると座ることができる。唾液の量が増える。
といった姿がみられるようになると、開始してよいです。
唾液がしっかりでていないと、作用の詳しい説明はしませんが、アミラーゼといった物質などの関係で
食べても下痢を起こしてしまうため、早すぎるのはオススメできません。
離乳食についてのよくある質問で、「栄養が足りているのか心配…」といった声がよく聞かれますが
離乳食完了までは、ミルクと併用して行いますので、必要な栄養は、そのミルクで補えるので心配ありません。
離乳食を開始して完了までの間は、おためし期間なんだ!といい意味で、肩の力を抜いた姿勢で望んだほうが良いです(^-^)
離乳食を始めるにあたって大切な姿勢としては、
栄養よりも、様々な食材に触れ、いろんな味を経験することです。
ある大学の教授が言われていたことですが、とある外国の人は、体が大きく肥満体型であることが多い。
それに比べて、日本には、もちろん肥満体型の人はいるが、先進国など世界的にみても理想の体型を維持できているのはなぜか?
その理由の1つとして、とある外国では、食文化として高カロリーの食べ物のみの選択肢しかない傾向がある。
それと比べて、日本は、元々和食といったヘルシーな食文化に加えて、和、洋、中といった幅広い食事を楽しむ文化であるため
好きな食べ物が、例え高カロリーなものであっても、体調や加齢に伴い
「油っこいものは控えよう。」「高カロリーなものからヘルシーな食べ物にかえよう。」
といった、食事に対する選択肢の幅が広いため、途中で食事の内容を見直したり調節したりするとこができる。
ということです。なので、生まれて始めて食事を学ぶこの時期は、偏った食生活にしてしまわないようにするため
一生を左右する!といっても過言ではない大切な関わりになります。
必ず知っておきたいこと
満一歳までは、はちみつを絶対食べさせてはいけない!
満一歳までに、はちみつを食べると乳児ボツリヌス症が発症され、命に関わる危険があるため絶対にやめましょう!
いまでは、広く知れ渡っている情報だと認識していますが
それでもまだ、はちみつを与えて命を落としてしまったという傷ましいニュースがありましたので載せておきます。
ちょうど、そのニュースがでた時期に、とある料理を紹介するサイトでは
はちみつを使った離乳食の内容のものが、実に100以上あったというから驚きです!!
もしかすると、留守の間、家族や友達に赤ちゃんの食事をお願いするといったこともあるかもしれませんが
その際は、必ずそのことを伝えておくようにしましょう!
その他の、注意点
- 昔は、開始前に果汁を与えるということがありましたが、最近では、栄養学的な意義が認められていないため、推奨されていません。
- 調味料については、開始頃は必要ありません。離乳の進行に応じて使用する場合は、食品の持つ味を生かした薄味で調理する。
- 離乳の完了は、固形物を噛み潰すことができ、エネルギーや栄養の大部分を離乳食から採れるようになった状態をいう。
- 十分な加熱をし、衛生面に配慮する
離乳の進め方の目安
- アレルギーの少ないおかゆ(米)から始める
つぶし粥→全粥→軟飯→ごはん
2. じゃが芋、野菜、果物
3. 豆腐、白身魚
黄卵→全卵
4. 脂肪の少ない鶏肉、豆類
5. 9ヶ月以降は鉄が不足しやすいので
赤みの魚や肉、レバーを取り入れる。
白身魚は、基本塩がふられている場合があるので
必ず"生タラ"といった"生"といった表記のあるものを選んで使用するなど確認してから購入しましょう。
赤ちゃんは、お母さんのお腹の中で鉄分を蓄えて生まれてくるが
そのストックも生後6ヶ月頃から徐々になくなってくるため
順番5のところでレバーなどで鉄分をとらないと貧血を起こすこともあります。
5、6ヶ月児における離乳食
体の発育
- 首が座り支えがあると座れる。
口腔の発達
- 哺乳反射による動きが少なくなるため、離乳食開始。
- 口に入った食べ物を飲み込める位置まで送ることを覚える
支援の方法
- 少し後ろに傾けて座らせる
- 口の中へスプーンで流し入れる
- 口の前から奥へと少しずつ移動できる程度の形態
- 子どもの様子をみながら、1日1回1さじずつ始める
- 母乳やミルクは飲みたいだけ与える
(自立哺乳を促すため、赤ちゃんの欲求を
あたたかく受け止めていってあげましょう)
調理形態
- 滑らかにすりつぶした状態
- ポタージュぐらいの状態
料理
- すりつぶし粥
- 野菜のマッシュ(ほうれん草、にんじん)
- 白身魚のほぐし煮(タラ、タイ)
- おろしりんご
最近は、食べ物アレルギーを持っているお子さんが多いため
1日1回1さじずつ与えるのは、少しずつ慣らしていくためだけでなく
アレルギー反応をみるといったことも大きな理由に、なります。
初めて食べる食材の日は、必ず1日注意して様子をみていきましょう。
また、食事の時間は、基本何時でもかまいませんが、アレルギー反応を起こしたことを想定し、病院の開いている昼間の方が、すぐ対応できるのでオススメします。
食材は、粒がなくなるまですりつぶし、ドロっと流れでるようなポタージュ状にしましょう。
7、8ヶ月における離乳食
体の発育
- ハイハイをする
口腔の発達
- 口の前の方を使って食べ物を取り込み、上あごと舌で押しつぶす動きを覚える
- 乳歯が生え始める
支援の方法
- 平らなスプーンを使用し、下唇にのせ上唇が閉じるのを待つ
(自分で食べる力をのばすために
必要な関わりです)
- つぶした食べ物をひとまとめにする舌の動きを覚え始める
- 1日2回食で、生活のリズムをつけていく
- いろいろな味や舌触りを楽しめるように食品の種類を増やしていく
調理形態
- 豆腐ぐらいが目安
- つぶした食べ物をひとまとめにしやすいようにとろみをつける
料理
りんごは、「ふじ」だと繊維がかたく口に残りやすいので
「こうぎょく」「おうりん」といった繊維のやわらかいものがオススメです。
あと支援のポイントとして、下唇にのせ上唇が閉じるのを待つ。とありますがこういった自分で食べる力をのばす関わりが大切な時期です。
実際に、生後10ヶ月経つのに自分で食べようとしない、という相談の例があります。
原因は、離乳食をあげるときに、親がスプーンで口の奥まで入れてあげていました。
そこまでしてしまうと、そのまま飲み込むことができるので
子どもは、口や舌などの機能を使い、食べることに必要な動きを学ぶことができません。
自分で食べようとする活動を、できるだけ支援してあげられるようにしていきましょう(^_^)
9〜11ヶ月における離乳食
体の発育
- つかまり立ちや伝い歩きができる
口腔の発達
- 舌と上あごでつぶせないものを、歯ぐきの上ですりつぶすこと(そしゃく)を覚える
- 下あごが上下・左右・斜めにねじれるように動く様子が確認できる
- 前歯が生えて、前歯で1口量を学んでいく
支援の方法
- くぼみのあるスプーンを使用し、下あごの上にのせ閉じるのを待つ
- やわらかいものは、前歯でかじりとれるようにする
- 食事のリズムを大切に、1日3回食に進めていく
- 家族一緒の楽しい食卓体験ができるようにする
調理形態
- 歯ぐきで押しつぶせる固さ
- 手でつぶせるバナナぐらいが目安
料理
- 全粥〜軟飯
- 鮭のムニエル
- オムレツ
- ほうれん草のゴマ和え
- フルーツヨーグルト
- トマトと卵のソテー
- にんじんケーキ
- にんじん寒天
- 赤魚の煮付け
12ヶ月〜18ヶ月における離乳食
体の発育
- 歩行ができる
口腔の発達
- 口へ詰め込みすぎたり、食べこぼしたりしながら、1口量を覚える
- 手づかみ食べが上手になると共に、食具を使った食べる動きを覚える
- 前歯が生え揃い、奥歯が生え始める
支援の方法
- 手づかみ食べを十分にさせる
- 1日3回食の食事のリズムを大切にし、生活リズムを整える
- 自分で食べる楽しみを、手づかみ食べから始める
調理形態
- 歯ぐきでかみつぶせる固さ
- 肉団子ぐらいが目安
料理
- 軟飯〜ご飯
- 巣ごもり卵
- ほうれん草のソテー
- チーズののり巻き
- たまごサンドウィッチ
この時期からは、食べ物をちょっと固めにしたり、ちょっと大きめのサイズにカットしたりして
しっかり噛んでそしゃくを促せるようにしましょう(^^)
手づかみは、汚れてしまったり大人の価値観でついつい行儀がわるいとスプーンなどの食具をすぐ使わせようとする人もいますが
手づかみ食べは、とても大切な行動なので、できるだけ経験させてあげてください。
手づかみ食べで、子どもはどのようなことを学んでいるのかというと
- 食べ物の位置や大きさ、形などを認識する
- つかむことによって、食べ物の固さや温度などを認識する
- つかんだとき、どの程度の力でにぎれば適当であるかという感覚の体験を積み重ねている
- 口まで運ぶ段階では、指しゃぶりや玩具をなめたりしてきた運動を活かし、口と手の強調機能を、より促すことができる
- この時期は、自分でやりたいという欲求がでてくるので、自分で食べるという機能の発達や意欲を伸ばすことができる
手づかみは、これから子どもが身につけていきたい感覚や機能を促す、大切な成長過程です。
◯手づかみ食べの支援のポイント
- ごはんは、小さなサイズのおにぎりにし、野菜の切り口は大きめにする
(前歯をつかって自分なりの一口量を
噛み取る練習につなげるため)
- 食べ物は、子ども用のお皿に(割れたりこわれたりしにくい)汁物は少量入れた物を用意する(汁は少なめ)
- エプロンをつけたり、テーブルの下に新聞紙やビニールシートなどを敷いて後片付けしやすいようにする
- 食事は、食べさせるのではなく、子ども自身が食べるものであるということを認識して、子どもが食べるペースを大切にする
- 自発的に食べる行動を起こさせるには、食事時間に空腹を感じられるようにする
手づかみ食べが、しやすいような食事にしてあげること。
気持ち的に余裕が持てるよう、汚れてもよい環境をあらかじめつくってあげること。
が支援のポイントになります(^-^)
食べる意欲がないと、手づかみ食べをしっかり経験させてあげることができないので
食事時間に合わせて、空腹の状態をつくってあげるということが
個人的には、一番、重要なポイントだと思います。
間食の取りすぎや、食事の準備があるからといって食事前に間食を与えるといったことはできるだけやめましょう。
手づかみ食べとは、少し視点がズレますが、たっぷり遊んで規則的な食事リズムをつくることが
食事を楽しみ、食事と良い付き合いをしていく基本であると思います。
まとめ
- 離乳食は、人生で初めて口にする食事です。食事は、子どもの健康で豊かさ人生をつくっていく、大切ないとなみといっても過言ではありません。たくさんの種類の食品を食べる体験をさせてあげましょう。
- 子どもの発達段階に応じた離乳食を与えることが大切です。前述した、年齢や月齢に沿った発育や支援はあくまで目安なので、あくまで、関わってあげるお子さんの姿と照らし合わせながら段階を踏んで進めてみてあげてください。
- 食事は、大切なしつけだからといってついつい力んでしまいがちですが、感情的になりすぎて怒ってしまうことのないよう気をつけましょう。楽しい食事体験を通して、乳幼児期の食習慣へ導いていってあげることが大切です。
- 時には、栄養や体重管理のため、母子手帳などに掲載されている身長、体重の成長曲線カーブに沿っているかどうかを確認し、参考にしてみることもオススメします。
離乳食について、少しでもみなさんの不安や心配を軽減することに力添えできたら幸いです(^_^)
どうかお子さんと、楽しい食事ライフを築いていってあげてください!