子どもの発達に最も影響する環境とは!?パート②
高度のストレス反応は病気を
発症させる大きな要因!?
子どもの発達に最も影響する環境とは!?の
パート①でお伝えした通り
慢性的で高いストレスの影響は
子どもの発達に
大きな影響を及ぼすとお伝えしました
今回は
その影響が発達だけでなく
健康面にも
大きな影響があるという
その内容を
ポールタフさんの
「私たちは子どもに何ができるのか」
を通してお伝えしていきたいと思います
本書によると
幼い時期に
有害なストレスを経験すると
きわめて深刻な発達の中断が起こり
免疫システムや実行機能
心の健康が損なわれるとあります
ストレスは
数々の生理的な問題の引き金となり
免疫系がうまく働かなくなったり
体重の増加の一因となる
代謝の変化が起こり
後の喘息から
心臓病まで
様々な病気を引き起こしたり
することがわかっています
子ども時代の逆境(ACE)
研究でわかったこと
子どものストレスやトラウマの
長期的な影響に関する研究の一つに
子ども時代の逆境(ACE)の研究があります
どういった研究かというと
子どもの頃の
トラウマを引き起こす体験について
調査したもので
家庭内で起こる事柄について
10項目の質問をするといった内容で
虐待に関する項目が3つ
ネグレクトに関する項目が2つ
深刻な機能不全に陥った家庭
DVを目撃した
両親が離婚した
家庭のなかに刑務所に入っている者
または精神疾患のある者
アルコールや薬物乱用の問題を
抱える者がいたなどで
つまり
対象者が子どもの頃に経験した
逆境の数だけ調べたものです
その後の病歴を調べると
子どもの頃に経験した
トラウマの数と
成人病にかかった
内科疾患の間に
驚くべき相関関係がみつかった
とあります
子ども時代の逆境を
4つ以上経験している人は
・がんになる確率は2倍
・心臓病にかかる確率は2倍
・肝臓病にかかる確率も2倍
・肺気腫や慢性気管支炎になる
確率は4倍だった
これらの逆境の項目は
慢性的で継続するもので
親の離婚や精神疾患
ネグレクトといったものは
ある特定の一日の出来事ではなく
毎日続く経験であるといえるのでしょう
そして
いっときの出来事としての
環境でなく
環境としての逆境の影響は
体の発達だけでなく
心の発達にも重大な影響を及ぼし
逆境のスコアが高いほど
鬱や不安に悩まされたり
自殺や自己破産的な行為に及ぶ
可能性が高かったとあります
逆境の経験が少ない人々に比べて
逆境のスコアが
4点以上の人々では
・喫煙者の割合は2倍
・アルコール依存症になる確率は7倍
・15歳未満で性体験をする
確率も7倍となっています
慢性的で高いストレスが
子どもの発達だけでなく
これほどまでに
精神的にも身体的にも
悪影響が大きいとは
正直思ってもいませんでした
私たちが認識している一般的な
ストレスの悪影響より
大きな影響が分かってきている中
私たちのストレスに対しての意識を
変えていく必要があるかもしれません
今回のテーマはここまでです
最後までみてくださって
ありがとうございます(^^)